薬を飲んでいる男性

ヘルペスは、皮膚や粘膜が単純ヘルペスウイルス感染することで発症する病気です。高齢になるほど感染する確率が高くなり、日本では60歳以上のうちおよそ80%が感染していると言われています。

病気を発症するウイルスは、ヒトの体内に存在する常在菌です。通常は何も問題ないのですが、何かをきっかけにしてウイルスが増殖すると、皮膚や粘膜などに異常が現れるようになります。ヘルペスの症状が現れる部分はさまざまですが、特に性器や膣、口の内側やくちびるに発症する傾向があります。特徴的な症状は小さな水疱ですが、目の粘膜や指先の皮膚に水疱が現れることもあります。

ヘルペスは人から人へ移る病気で、感染している家族が使用したタオルなどに触れることで感染すると考えられています。ウイルスの感染力はとても強く、患部やウイルスが集中している部分に接触すると、高い確率で感染します。一度感染すると免疫がつきますが、再発を繰り返したり、再び感染することも珍しくありません。中には1年の間に2回以上再発する人もいます。

ヘルペスを改善するには適切な治療を受けることがポイントです。通常医療機関で感染していると診断されると、薬物療法が行われます。ウイルスを完全に駆除する薬は登場していませんが、症状を改善する抗ウイルス薬はいくつかあります。治療地使われる主な抗ウイルス薬はファムシクロビルで、患部の痒みや痛みといった症状を緩和する効果があります。水疱が発生する前に抗ウイルス薬を使った治療を始めると、より効果的です。

症状を改善するクリームタイプの治療薬もあり、症状によって処方されることもあります。ヘルペスを治療するクリームはテトラカインなどの成分が配合されていて、患部に塗布すると、個人差はありますが、痛みが和らぐようになります。

口の内側にできてしまったヘルペスには、リドカイン配合の薬液を口の中でゆすぐという治療方法もあります。液体は飲み込まない、使用する限度は1日1回など、使用の際に気をつける点はいくつかありますが、正しく利用すれば効果が期待できます。ウイルスが目に侵入すると、角膜炎を引き起こすことがあります。その場合使用されるのはトリフルリジンの点眼薬で、この場合も眼科医の指示に従いながら使用することになります。

感染初期の段階から抗ウイルス薬を使った治療を続けていくと、再発防止にもつながります。投薬と同時に、ストレスや疲労が蓄積しないよう生活習慣を整えたり、体の抵抗力を上げるため栄養のバランスの取れた食生活を心がけたりすることも大切です。ヘルペスを発症した場合、発症した部位や症状などにより、治療方法が変わってきます。適切な治療を行い、症状を改善していきましょう。